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ADSL 接続の技術仕様

実際に FreeBSD マシンの接続を行うために必要だった ADSL の技術仕様についてまとめておきます。

ここに記載している情報は、筆者が契約しているプロバイダ (東京めたりっく通信) や、契約内容 (Single コース) に依存する部分があると考えられます。他のプロバイダに応用する際にはご注意下さい。(なお、記載内容の一部は、筆者が独自に調査したものであり、事実と異なっている可能性もあります。)

概要

筆者が契約したのは、「Single コース」というもので、プロバイダの説明によると以下のような特徴があります。

パソコンは 1 台だけ

プロバイダの FAQ によると、「パソコン 1 台だけ」というのは、契約上の制約ではなく、自力でやるならもっと繋いでもいいよ、というスタンスのようでした。つまり、こんな感じです。

と、いうことで、勝手に NAT やってます。警告通り、いろいろとハマりかかりましたが、なんとかなっています。(実は、このハマりかかりながら発見したノウハウを記録に残すというのが、このページを作った主要な動機です。)

TM インターネットメガアクセスとは何物か

実は、筆者が東京めたりっく通信に申し込んだ時点 (2000 年 10 月) では、特殊なソフト云々という説明は全くなく、むしろ「DHCP によって動的にアドレスを割り当てる」「DHCP クライアント機能に対応したパソコンが必要」という説明でした。なので、こんなの楽勝じゃん、と思って加入申し込みをしたわけです。

ところが、公正取引委員会も警告した NTT 東日本の「参入妨害」のためか、待っても待っても一向に処理されないでいるうちに、プロバイダの言うことが変わって来ました。結局、東京めたりっく通信では、丁度筆者が申しこんだ時期を境にシステムが変更になっていたのです。

で、問題はプロバイダのスタンスなわけですが、FAQ 等には、「接続には TM インターネットメガアクセスをご利用下さい」と書かれているが、Linux 用の PPPoE ソフトが紹介されていたり、「Linux はサポート対象外です。あくまでユーザの責任で云々」と書かれていたりすることから、複数 PC の場合と同じく、サポート対象外でよければ、指定品以外のソフトを使っても構わないものと判断しました。

PPPoE の技術仕様

以下は、東京めたりっく通信の「Single コース」で提供される PPPoE の技術仕様です。または、「TM インターネットメガアクセス」というクライアントソフトの仕様と言った方がいいかも知れません。主として筆者自身の調査に基づいているため、間違いのある可能性もあります。

MTU
1454 バイト (?)
認証方式
PAP
セション数
最大 1
圧縮方式
なし (?)
マルチリンク
不明 (:-)

この中で、もっともよくわからないのが MTU です。各種の文献を調べても、PPPoE の MTU というのはよくわからないようで、「1400 から 1492 の間の値なので、試行錯誤で調べるしかない」とか「よくわからなかったら、安全のため小さめの値にするとよい」なんて書いてあります。他のプロバイダの例ですが、「PPPoE で自動的にネゴした値では動作せず、より小さい値を設定しなければならなかった」などという報告もありました。

筆者の場合は、とりあえず小さめというのはなんとなく気持ち悪かったので、実際に Windows マシンに「TMインターネットメガアクセス」をインストールして、その MTU を調べました。1454 というのは、そうやって調べた値です。不思議なことに (または、当然なのか?) NTT 地域会社のフレッツ ADSL も同じ値です。(NTT の場合は、公開されている技術資料に明記されている。)