AX012 と AX013

TDK/LANX の AX012 と AX013 は、本来、 同じプリント版を用いて、 メディアインターフェースの部分だけを変更したバリエーションと思われます。

しかしながら、筆者が入手したボードには、 異なる LSI が半田づけされていました。

LSI と周辺の様子

実際に、AX012 と AX013 の、問題の部分を示します。

AX012 の NIC

Close up of AX012

これは AX012 の LSI 付近を拡大したものです。 チップには「SSi 78Q8360」と刻印されています。 また、基盤には、AX-011/AX-012/AX-013 という文字がシルク印刷されています。


AX013 の NIC

Close up of AX013

一方、こちらは AX013 の同じ部分を拡大したものです。 富士通の MB86960A が載っています。 基盤のシルク印刷は、AX012 の基盤と同じ AX011/AX012/AX013 となっています。


これは何を意味するのか

78Q8360 と MB86960A はピンコンパチだ、 というのが妥当な解釈だと思います。 しかし、78Q8360 って、ずいぶん調べたつもりなんですが、 どの資料にもあらわれません。

これって、一体、何者なんでしょうか?

LAC-AX011

さらに、ボードにシルク印刷している LAC-AX011 という型番も謎です。 というのは、 筆者が調べた限り、AX011 という型番の製品は販売された形跡がありません。 番号体系から推測すると、 これは (もし存在するとすれば) ISA バス用の 10baseT だけをサポートするボードと思われますが。