fe ドライバが対応するハードウェア

fe ドライバは、MB86960 およびその互換チップを使ったイーサネットカードをサポートします。この種のボードとして筆者が把握しているものの一覧を示します。現在のところ、fe ドライバが対応しているものには、以下に示すような 4 つのタイプのカードが含まれます。(なお、MB86960 互換チップを搭載していることがわかっていても、fe が対応していないものもあります。)

ISA バス用ボード
これは AT 互換パソコンで伝統的に使われてきたタイプのボードです。プラグアンドプレイ (ISA PnP) に対応したものも、このタイプに含めています。
CBUS 用ボード
これは、NEC の PC9801/9821 シリーズで伝統的に使われてきたタイプのボードです。このタイプに分類されるボードを利用するためには、オリジナルの FreeBSD ではなく、FreeBSD(98)が必要です。
9801 note 拡張コネクタ用アダプタ
これは、NEC の PC9801 note シリーズの 110 ピンの外部拡張コネクタに直接ネジ止めするタイプのボード (実際の形状はボードというより箱) です。このタイプに分類されるボードを利用するためには、オリジナルの FreeBSD ではなく、FreeBSD(98)が必要です。
PC カード (PCMCIA)
これは、ノート PC で一般的な PC カードスロットに差しこむタイプです。このタイプに分類されるボードを利用するためには、PAO が必要です。(FreeBSD 2.2 以降では、PAO を用いなくとも、ある程度、PC card が動作するようです。しかし、fe ドライバの PC カード対応は、PAO をインストールした状態でだけ動作確認を行なっており、PAO なしで動くかどうかはわかりません。)
なお、PC card Ether には、本来、ISA 互換インターフェース仕様 (PCMCIA 2.x) のカードと PCI 互換インターフェース仕様 (CardBus) のカードの 2 種類がありますが、fe ドライバがサポートするのは ISA 互換のカードだけです。

ちなみに、その他のタイプとしては以下が考えられます。

MB86960 互換チップを搭載した PCI ボード
そういうものの存在は知られていません。(今後も現れないだろうと思います。)
MB86960 互換チップを搭載した CardBus card
そういうものの存在は知られていません。(今後も現れないだろうと思います。)
MB86960 互換チップを搭載した EISA ボード
そういうものの存在は、えー、実は 1 つだけ知られています。(ICL EtherTeam32e。) しかし、現在の fe では EISA バスをサポートしないため、このボードは、現在のところ FreeBSD では使えません。(Linux にはドライバがあるらしいんですが。ちょっと悔しい。)
MB86960 互換チップを搭載した MCA ボード
このタイプのボードは、いくつか知られています。例えば Allied-Telesyn の AT1720 シリーズや UB Networks の Access/PC MCA など。Gateway Communications の G/Ether の系列にも製品があったようです。しかし、現在の FreeBSD には MCA バスのサポートがありませんから、これらのボードを使うことはできません。